スタッフ日記
咳について
2018年8月9日 スタッフ日記
人が咳をすると同じく動物も咳をします。
咳は、のど、気管、気管支、肺などの気道内において何らかの刺激が加わったときに起こる一種の反射運動です。
咳の種類として、乾いた咳、湿った咳に分類されます。
●乾いた咳
代表例としては、喉頭炎、気管支炎、気管虚脱など
●湿った咳
代表例としては、慢性気管支炎、肺炎、心臓弁膜症、心筋症による肺水腫
などがあります。
わたしの飼い猫(10歳)も4月ごろ咳をする回数が増えました。
1日に1回程度でしたが、数日続き、湿った咳に変わったので病院へ。
レントゲンを撮り診断の結果、軽度肺炎と診断されました。
そのときのレントゲン画像です。
黒く抜けているところが肺です。右側にすこしもやがかかっている箇所があり、そのに炎症が起こっているとのことです。
2週間抗生剤とステロイドを服用すると咳がなくなりました。
念のため1か月後レントゲン撮影。
1か月前と比べてもやが少なくなりました。
ごくまれに咳をすることがありますが、続くことはなく、様子見で過ごしています。
念のため、咳が出たときのために、、と頓服として薬は常備しています。
咳の様子を動画に撮ってみました。(再生できず見れない方がいましたらすみません・・・)
日ごろ咳をしているな、、、と思ったら
・いつしているか(時間帯、運動の後、寝起きなど)
・頻度はどの程度か(1日に何回も、週に何回)
・どんな咳か(乾いた咳か、湿った咳か)
をよく観察してください。動画で撮っていただくと、診察時など分かりやすいかなと思います。
愛猫もシニアに入っているので、少しでも気になると獣医師に相談してしまいます。
でもこれも猫ちゃんのため!みなさんも大切な家族のことで気になることがあればいつでもご相談ください。
看護師 伊藤
膀胱からでてきました
2018年6月28日 スタッフ日記
この写真を見て連想するものは何でしょうか?
私は松ぼっくりに似ているなと感じました。ある人はピンボケが気になってそれどころではないと感じ、またある人は砂漠の薔薇だと言いました。
砂漠の薔薇?と皆目検討のつかない方が大半であると思います。調べてみますと確かにそっくり、というよりそのものではありませんか。しかし、これは膀胱からでてきた結石です。大きさは直径約15mmで成分は分析の結果シュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムでした。実は砂漠の薔薇もカルシウム塩からできているそうでさらに驚くことにそれなりの値段がつくそうな。成分と自然にできたという点では同じでも砂漠と膀胱では受ける印象に大きな差を感じずにはいられません。人工と天然のダイヤモンドみたいですね。
膀胱結石ができますと血尿や頻尿、排尿困難などの症状がみられます。上記のような症状が続いている場合は病院まで。
獣医師 駒田
お散歩の後毎回足を洗っていませんか
2018年6月11日 スタッフ日記
こんにちは。看護士の小西です。
梅雨に入りジメジメした日が続きますね。そんな日でも病院で飼っている猫のトオルに癒されながら毎日過ごしています♪
今回はお散歩後の足のケアについてお話しさせて頂きます。
お散歩した後の足はきちんと拭いてあげたいですよね。拭くだけでいいのか、それとも水洗いが必要なのか、そんなお悩みに答えていきたいと思います。
柔らかくてかわいい肉球に良いケアと注意点をピックアップしていきます。
お散歩後念には念をと、シャンプー剤でわんちゃんの肉球を洗っている方はいませんか。洗いすぎは足裏の常在菌や脂をおとしてしまい、かえってトラブルを招く原因になります。雨の日や汚れた日以外は濡れタオルでふく程度で大丈夫です。
《足の拭き方》
タオルをぬるま湯で濡らします。
ぬるま湯で濡らしたタオルで、肉球の角質の流れに沿うようにかかとからつま先へ向かってタオルで足裏を拭きます。
きれいになったら、乾いたタオルで肉球の間を拭き、水気をとります。
意外と忘れがちな指の間や水かきの部分も、乾いたタオルで丁寧に拭きます。指と指の間を広げてしっかり拭いてあげましょう。
雨の日や汚れた場合はシャンプー剤で洗っていきましょう。洗った後に気をつけたいのが拭き忘れです。肉球や指の間は乾きにくい場所です。洗った後は乾いたタオルでしっかりと拭いてあげましょう。ドライヤーが苦手でない子はドライヤーを使いしっかりと水分を取り除くことをオススメします。
今の時季足が汚れる機会は多いと思います。こまめにチェックしきれいに保ってあげましょう。
小西
血液型
2018年5月2日 スタッフ日記
今回は血液型についてお話します。
みなさんご存知の通り人は4つの型に分類されます。
では、犬や猫、その他動物たちはどうなっているでしょう?
犬の血液型は10種類以上あるといわれています。今も研究が続いており、種類がまだ増えつつあるとされています。国際的に認められている犬の血液型分類は、DEA(Dog Erythrocyte Antigen=イヌ赤血球抗原)型で分類されており、13種類あります。個体数が少ないものを除くと、おおむね下記の8種類の赤血球抗原に対して、それぞれ陽性か陰性かで分類します。
■DEA 1.1(+)or(−)
■DEA 1.2(+)or(−)
■DEA 3 (+)or(−)
■DEA 4 (+)or(−)
■DEA 5 (+)or(−)
■DEA 6 (+)or(−)
■DEA 7 (+)or(−)
■DEA 8 (+)or(−)
次に猫の血液型は3種類と言われており「A」「B」「AB」の3タイプの型だけが確認されている。人のA、B、ABと区別の仕方は違います。猫のほとんどがA型です。
では他の動物たちも見てみましょう。
豚:AとBでほぼA型
うさぎ:AとB
牛:ほぼB型
ゴリラ:B型のみ
植物:ほとんどがO型
まだまだ発見されてない血液型もあるので上記が全てではないですが、こうやってみるとおもしろいですね。
人では性格を血液型から判断することがありますが、これら動物たちの場合は血液型と性格に関連性はないと言われています。よって性格は環境や種類、しつけで決まるものです。
最後に、血液型は健康に過ごしている場合は特にしらなくてもさほど困らないので安心してください。いざ輸血となっても初回の輸血であれば血液型が不明でも問題は起こらないことが多いです。人も動物も輸血しないといけない状態にならないよう過ごしていけるといいですね。
獣医師 石鍋
舌の役割
2018年3月13日 スタッフ日記
こんにちは、看護師の伊藤です。
今日はわんちゃん、ねこちゃんの舌の役割についてお話ししたいと思います。
舌には役割が3つあります。
①パンティング(舌を出してハァハァしている状態)による体温調節機能
②グルーミングによって体を清潔に保つ
③味覚の感知
があります。
まずは、体温調節。
人と違い、体が毛に覆われているので、発汗することができません。そこでパンティングによって体温を下げています。
パンティングとは、舌を出してハァハァとしている状態のことです。
暑いとき、走った後などよく見られますね。
しかし、リラックスしているときに見られるパンティングは暑さ、緊張、興奮、ストレス、痛みなどが考えられます。
走ってもない、暑くもないのにパンティングをしていたら何かを訴えているのもしれないので、注意して見てあげて下さい。
2つ目グルーミングにより体を清潔に保つ。
唾液は弱酸性により、空気中の細菌などを殺します。
特にねこちゃんは生活の中でグルーミングはとても重要です。
しかし長毛種だと抜けた毛を飲み込み胃腸を悪くすることがあるので、ブラッシングもしてあげるといいかもしれないです。
3つ目、味覚の感知。
味覚とは、甘味、苦味、辛味、酸味、塩味、旨味とあります。
しかし、わんちゃん、ねこちゃんは塩味に対する感受性は低く、ねこちゃんは甘味を感知しない、反対にわんちゃんは甘味が好きと、言われています。
舌にはこんなに大切な役割がいっぱいあります。
パンティングや、グルーミング中、舌の動きを見ているとまた違った発見があるかもしれないですね。