こんにちは。
看護師の岡本秋穂です!
本日は水族館にいるラッコさんについてお話ししたいと思います!
ぷかぷか浮かぶ様子がとても可愛らしいラッコさんですが、実は絶滅危惧種に指定されているんです !
 
絶滅危惧種とは、生息している数が減って絶滅してしまうかもしれない生物種のことです。
皆さんは「レッドリスト」という言葉を聞いたことはありますか?
レッドリストとは絶滅の恐れがある野生生物の名簿のことです。
環境省で作成されるレッドリストは 哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類など全部で13種類に分類し、9つのカテゴリーに評価されます。
 
下にある表の赤い部分が絶滅危惧種の対象とされていますが、ラッコはEN(絶滅危惧IB類)「危機」に分類されているんです!
 
 
 
 
 
表で見てもなかなか想像つきにくいかと思いますが、かつて日本では多くの水族館で飼育されており、一時期全国の28施設で122頭を展示されていました。
しかし現在では、日本国内にわずか3頭にまで減ってしまったんです。
 
国内にいるラッコのうち2頭は兄弟でもう1頭は高齢のため繁殖は難しく、野生を捕獲することや海外からの輸入は法律で禁止されているため、ラッコの頭数を増やすのは大変困難になっています。
 
ラッコの絶滅危惧種になってしまった理由は
1.乱獲による個体数の減少
ラッコの毛皮は高価で断熱性があることから、毛皮目的でたくさんのラッコが乱獲されてしまったのです。
2.環境汚染の影響
1989年にアラスカ沖で発生したタンカー事故による石油の流出で海域が汚染され、ラッコが生息 できない環境になってしまいました。
3.捕食者の影響
環境の変化により、シャチやホホジロザメなど大型捕食者がラッコの生息域に進出し、ラッコの 生息が難しくなりました。
4.飼育下での繁殖の難しさ
ラッコは非常に繊細な動物のため、飼育下での繁殖が難しくなっています。

一方でラッコを保護するために、国内外ではたくさんの取り組みが行われています!

 
カリフォルニア州モントレーベイ水族館のSORAC(ラッコ調査保護機関)では、怪我や病気など しているラッコを保護して、元気になったら野生に返してあげるという活動をしています。
野生に帰すことができないと判断されたラッコは、水族館で引き取られるそうです。
 
 
 
 
そしてモントレーベイ水族館では「代理母プログラム」があります。みなしごのラッコたちがある 程度固形物の餌を食べられるようになったら、メスのラッコを教育係としてラッコとして生きる ために潜水、餌取り、毛づくろいを教えてもらうのです。
保護された子どものラッコのお世話をするのはスタッフですが、野生に返る予定なので人間にな れないように、スタッフはポンチョやマスクをきてお世話するそうです!
 
 
 
このようにラッコは絶滅危惧種ですが、さまざまな活動が行われています。
日本では三重県の「鳥羽水族館」、福岡県の「マリンワールド海の中道」でラッコを見ることができます。
可愛くて希少なラッコさんにぜひ会いに行ってみてください!!