こんにちは!
看護師の松本です。
少しずつ暖かくなってきて春の兆しを感じる今日この頃です。

 

前々回の投稿で、実家で飼っている柴犬のさくらについてご紹介させていただきましたが
実は2023年8月に緑内障の手術を受け、右眼の眼球を摘出しました。
みなさんに少しでも目の病気について知っていただきたいと思ったので、
今回は【緑内障】についてお話しします。

 

緑内障とは、目の中の水(眼房水)が溜まり、目の中の圧力(眼圧)が
上昇することによって、目の痛みや視覚障害を引き起こす病気です。
眼房水は本来、眼の中を循環することで一定に保たれていますが、
目の中の水が外へ出ていく出口の部分(隅角)が何らかの影響で
詰まってしまうことにより、水が溜まって眼圧が上昇します。
犬の場合の緑内障は急激に眼圧が上昇し、数日で失明に至ることが少なくありません。
そのため、数日前から目がおかしいと思い、病院に行った時には、
すでに失明していた…なんていうことも多々あります。
さくらも数日前から目を開けにくそうにしていましたが、病院で診てもらった時には
ほぼ視力が残っていないと診断されました…

 

ではそんな緑内障に少しでも早く気づくにはどうしたらよいのでしょうか。
症状としては
・目が張っていて大きく見える
・元気がない
・目が白っぽく濁る
・食欲がない
・痛そうに目をしょぼつかせている、目が開いていない
・散瞳(瞳孔が開く)
などが挙げられますが、これら以外にも気になることがあった場合は
すぐに病院を受診することをお勧めします。

 

緑内障の治療としては視覚の回復、眼圧を下げることを目的として行います。
まだ視力が残っていると判断された場合は、点眼薬による治療で眼圧を下げます。
それでも眼圧が下がらない場合は高浸透圧利尿剤の点滴による治療を行うこともあります。
視力が残っていないと判断された場合は、手術を提案されることがほとんどです。
しかし緑内障は進行性で完治が難しいことが多く、
生涯つきあっていく必要がある疾患です。

 

今回は緑内障についてお話させていただきました。
大切な愛犬の視力守りたいですよね。しかし緑内障には根本的な予防策はありません。
緑内障は早期発見が命…毎日の生活の中で少しでもおかしいと感じた際は、
迷わず病院を受診してください。

 

本日は最後までご覧いただきありがとうございました。

看護師 松本