こんにちは。最近は徐々に日差しが強くなって来ましたね。

今の時期、当院では狂犬病ワクチンを打ちに来られる飼い主さんが多いので、狂犬病についてお話ししようと思います。

ワンちゃんを飼っている人は、ワクチンなどでよく耳にする病気だと思います。狂犬病という名からして、犬の病気だと思っている方も実際にいらっしゃいます。しかし、狂犬病は人間を含め全ての哺乳類に感染するウイルス性の病気です。

 

狂犬病の動物に咬まれると…

極端に落ち着きがなくなり、食欲不振になります。その後、狂躁状態となって目の前にあるものすべてに咬みつき、まさに狂犬のような状態になります。唾液中にウイルスが存在しているので、咬まれることによって感染します。最後は、運動失調や痙攣、嚥下困難、昏睡状態になり1~2日で死亡します。

有効的な治療法はなく、発症するとほぼ100%死に至る病気です。

予防注射の効果と輸入動物の空港、港内で21日間隔離し様子を見る義務があるため、日本では昭和29年以降発生がありません。

なのでワクチンは打たなくてもいいかなと思う飼い主さんもいらっしゃいますが、この予防注射は法律で義務付けられており、違反がわかれば20万円以下の罰金となります。

海外では多くの発症例が報告されています。日本にも沢山の動物が輸入されているため、この先100%狂犬病が発症しないという保証はありません。

但し、予防注射さえ打てば、予防できる病気です。大切な愛犬のためにも、忘れず予防していきましょう。

5月30日  動物看護師 川浦