こんにちは。

今回は人間用のシャンプーと犬用のシャンプー、人間の頭髪と犬の被毛の違いについて紹介したいと思います。

人間と犬のシャンプーの違いの前に、人間の頭髪と犬の被毛の違いを知る必要があります。

人間の頭髪はキューティクルが3~4層あり、非常に丈夫です。被毛自体も太いため水分を蓄えることができ、しっとりとしています。

それに対して犬の被毛はキューティクルが1~2層しかなく、被毛も細いために水分を蓄えることができず、パサパサとした手触りをしています。

キューティクルの層が薄いということは、ちょっとした外部からの刺激によって簡単にキューティクルが破損し、被毛が傷んでしまうということです。

このような破傷を防ぐために、犬の毛穴から分泌された脂が被毛をコーティングしていると考えられます。

従って、犬用のシャンプーは被毛をコーティングしている脂を取り過ぎないように作られています。

人間用のシャンプーを犬に使用すると、被毛の脂のコーティングをすべて取り去ってしまい、シャンプー後のブラッシングやドライングによってぼろぼろになってしまいます。

また人間は頭髪のキューティクルの層が厚いため、脂でコーティングする必要がありません。

そのため、人間用のシャンプーは犬に比べ脂を取る力(脱脂力)をある程度強めています。水分保持力から見ても、犬の被毛は人間の頭髪と比較して、水分を蓄積しておくことができません。

従って犬用のシャンプ-やリンスの中には被毛に水分を補給し、被毛から水分が抜けにくくする成分を配合したものもあります。

回数としては人間は1日1回はシャンプーを行いますが、犬は脂を取り過ぎないために毎日シャンプーはせず、3週間~1ヶ月に1回程度のシャンプーで十分と考えられています。

※但し、皮膚病などの場合はこの限りではありません。

これらの理由により犬のシャンプーの際、人間用のシャンプー剤は不適切だといえます。

以上が人の頭髪と犬の被毛、シャンプー剤についての違いです。

シャンプー剤についてご不明な点がありましたら、当院スタッフまでお気軽にご相談ください。