こんにちは、トリマーの中口です。
2018年も早くも2月を迎え
大阪にも寒波が訪れ
毎日がとても寒くなりました。
体調崩さないよう気をつけくださいね。
今回は犬のしっぽの秘密について
お話させていただきます。
わんちゃんは感情が豊かな動物で
感情のほとんどはしっぽに現れます。
しっぽを見てわんちゃんの気持ちを
紐解いてみましょう。
①しっぽがさっと上がる時
リラックスしていてサッと上がった時は
目や耳で嗅覚で何かをキャッチした証拠で
飼い主の帰宅の足音を聞いた時などに
多く見られます。
一方、怪しい音や不審者をキャッチした時は
直後に警戒吠えを始めたりします。
吠えを阻止したい場合は
しっぽが上がった瞬間に声をかけ注意を
こちらに引きつける練習をすると
よいでしょう。
②しっぽを上に向けて立つ
向こうから黒い服を着た人など
犬の目には怪しく映るような物を
目にした時にピンと立たせていたら
疑いの気持ちや警戒心が働いています。
「ウォッウォッ」と小さく吠えたり
相手の反応を調べるような行動が
続くこともあります。
③しっぽが背中側に反り返るように
上がっている
しっぽは高く上げれば上げるほど
肛門腺があらわになります。
肛門腺には臭いの分泌腺があり
周囲に晒すことは自分の存在と自信を
強くアピールする意味があります。
ちなみに巻き尾の柴犬は
常にこの状態なので他の犬の感情を
刺激しやすいという説もあります。
④しっぽが垂れてる、後足に挟む
垂れたしっぽは「自信のなさ」の現れ。
苦手な動物病院の診察や雷など不安や
恐怖を感じた時にしっぽを垂らします。
しっぽを後ろ脚の間に挟んでいる時は
強度のストレス状態にある時に見られ
同時に体の震えを伴うこともあります。
⑥尾の毛が逆立つ+尾を高く上げる
猫はケンカの時にしっぽの毛を逆立て
相手を威嚇しますが犬も一触即発の状態に
多く見られ攻撃の一歩手前の表現として
低い唸り声を伴うこともあります。
他の犬に出会いこのようになった時は
手を出すと刺激になり乱闘に発展する
恐れがあるのでくれぐれも注意し
その様な状態になったら
すぐに犬同士の頭の向きを変えて
引き離してください。
⑦しっぽが下がる、脚の間に挟む
これはとても怯えている状態。
この状態の犬に手を出すと恐怖心から
噛まれる可能性があります。
その場合は近づかず顔をそらして
「君に関心はない」ことを体で
伝えてあげましょう。
⑧しっぽを小刻みに振る
小刻みな降りは興奮状態を表しますが
楽しいや嬉しいといった
歓迎の感情とは裏腹に
威嚇の場合もあるのでその時の状況や
しっぽの高さ、振り幅や速さなどで
判断します。
低い位置で小刻みに振るような場合は
飼い主が帰宅した時、大好きな人に
会った時など歓迎や喜びと期待が
ミックスした気持ちと言われています。
⑨お尻ごとフリフリ
お留守番後で飼い主が帰宅した時や
甘えたい気持ちがMAXの時などに
見られ信頼の気持ちも含まれます。
犬同士では優位な相手に対して
自分を低く見せる表現で
子犬が大人の犬にやるのを
よく見かけます。
⑩目が合った時に小刻みに振る
飼い主や親しい人を離れた所から
見つめていて目が合った時に
小刻みに振るのは自分の存在を
アピールしている状態。
「遊んで」「構って」といった
期待の気持ちが含まれているので
精一杯遊んであげましょう。
⑪しっぽを大きく振っている
歓迎と親しみの気持ちで大好きな人や
仲良しの犬と出会った時などに
見られます。
相手に飛びつき顔を舐めようとしたり
体を低くして「遊ぼう」の誘いが
続くこともあります。
友好的な気持ちの現れなので
このような時も精一杯遊んであげよう。
⑫しっぽが右寄りに振っている
左脳が優位に働いている状態で
心が満たされポジティブな感情を表し
大好きな飼い主に再会したり一緒に
遊んでいる時などに多く見られます。
⑬しっぽが左寄りに振っている
右脳が優位に働いている状態で
威張った犬や初対面の人に
話しかけられたり居心地が悪いなど
不安寄りのネガティブな感情を
表していることがあるので焦らず
気持ちが治まるまで
ゆっくり待ってあげるとよいでしょう。
まとめ
しっぽか振っているからと言って
必ずご機嫌ではないと知るだけでも
わんちゃんの気持ちにまた一歩
歩み寄ったことになります。
愛犬によく見られるパターンを掴むことで
性格や愛犬が何を望んでいるのかも
分ってきます。
しっぽの表現はまさに犬のコトバ。
また、ここでご紹介した
「しっぽのバリエーション」を知り
是非、日常の様々なシチュエーションで
愛犬のしっぽを含め体の様子も
よく観察してみましょう。