こんにちは、トリマーの中口です。
段々と春らしく暖かくなってきましたね♪
そんな季節だからこそ、ワンちゃんと一緒にお外へお出かけする機会が
多くなることと思います。
ですが、外には危険な虫や寄生虫がたくさんいます。
そのため、いくつかご紹介させて頂きます。
1、ノミ・・・ワンちゃんの吐き出す二酸化炭素や体温を感知して、犬に成虫が
飛び移ったりワンちゃんが草むらに入った時に、卵や幼虫、
サナギなどが体につく可能性があります。ワンちゃんの毛の間を
素早く動き回るため気づきにくく、見つけても動きが素早いため
捕まえにくい虫です。
気温が18℃〜27℃、湿度が75%〜85%の環境を好み
特に梅雨の前後から活発に発生し繁殖します。
Q、ノミに刺されるとどうなるの?
A、激しい痒みが生じ、体質によってはアレルギー性皮膚炎をおこします。
また、瓜実条虫やバルトネラ菌といった病原体を伝播することもあります。
Q,見つけたらどうしたらいいの?
A,犬の毛をかき分けて、素早く動く茶色い粒があればそれがノミです。
ブラッシングでノミの糞がみつかることもありますが、見つけても絶対に
つぶさないで下さい。潰した時にノミの卵が落ちる場合がある為見つけたら
粘着テープに貼り付けて捨ててください
Q,予防するためにはどうしたらいいの?
A,月に一回の予防薬をする
フロントライン:毛をかき分けて皮膚に直接垂らしてください
ネクスガード:牛肉風味で食べさせやすいノミ、ダニの予防薬
ドロンタール:犬回虫や瓜実条虫などのお腹の中の虫を効果的に駆除できる
2、ダニ・・・マダニは公園や山の中、河川敷、草むらに潜み、ワンちゃんが
通過するときの振動や二酸化炭素などを感知しワンちゃんが葉に
触れた瞬間に飛び移ります。病原体を持った動物をマダニが
吸血すると、病原体がマダニに移りそのマダニが他のワンちゃんや
人を吸血することで感染が拡大する。気温が15℃以上で活動が
活発になります。
Q、マダニに刺されるとどうなるの?
A、犬バベシア症・・・バベシアという寄生虫がいるマダニに咬まれることで
かかる感染症。赤血球が破壊される為、貧血が見られる。
症状が急激に悪化すると死に至ることもある
Q熱(クラミジア)・・・コクシエラ菌(細菌)をもつマダニ咬まれる事で
かかります。ワンちゃんには無症状だが、人が
感染すると無呼吸症状などをおこす
ライム病・・・ボレリアという病原菌をマダニが媒介することでおきる感染症
多くの犬は感染しても無症状ですが、稀に発熱や食欲不振、
関節炎により片足を引きずり歩く場合もある。人が感染すると
赤い丘疹、発熱、関節痛などの症状がおきる
エールリヒア症・・・マダニが媒介するリケッチアという細菌の一種によって
引き起こされる感染症。急性の場合は犬に発熱
食欲不振などの症状が見られます。
Q、見つけたらどうしたらいいの?
A,マダニに気がつく大きさになった時には飽血状態になっているため、
ほぼ自然落下する。また、口が固定されているので、無理に手で取ると口の
部分が皮膚内に残ってしまい化膿するため無理にとらず、動物病院に行き
獣医さんに取ってもらってください
3、蚊・・・気温が15℃以上になると蚊は血を吸い始め、25℃以上になると
更に活発になります。フィラリアを媒介する蚊は16種類ほどいて
ヒトスジシマカ、アカイエカが代表的。
Q,蚊に刺されるとどうなるの?
A,フィラリアが犬の肺動脈や心臓に寄生することで、心臓の動きを低下させる
病気。ワンちゃんは、疲れやすくなり大静脈症候群という急性症状を起こすと
血尿や呼吸困難により倒れこみ、治療が遅れると死に至ります。
Q,見つけたらどうしたらいいの?
A,愛犬の体に蚊がいても、人がするように体をたたいて駆除するのはNG
犬を驚かせてしまうので、近くで手をたたくのも避けましょう。
※中毒を起こす可能性があるので殺虫剤は犬の近くでは使わないでください。
※刺されてもヒト用のかゆみ止めは刺激が強いので塗らないでください。
ペット用の室内の虫よけを使うのがおススメです。
以上3点がこの先暖かくなると出てくる危険な虫・寄生虫です。
4月から動物病院では予防を呼びかけていますので近くに立ち寄った際には
是非予防薬の購入をして大切な家族の一員でもあるワンちゃんを
守ってあげてください。
担当:中口