本格的な夏を迎え、暑さも日増しに厳しくなってきました。

 夏バテで食欲を落としてはいませんか?

 

 ウサギの場合、ただの食欲不振だと思っていても、その裏には基礎疾患が潜んでいることがあります。

 例えば考えられる疾患として、

 ① 歯    :切歯や臼歯の過長、歯根への膿瘍形成

 ② 呼吸器 :スナッフルなどの副鼻腔炎、気管支炎、肺炎

 ③ 消化器 :盲腸便秘、胃ガス貯留、寄生虫寄生

 ④ 生殖器 :子宮蓄膿症や腫瘍

 ⑤ 泌尿器 :血尿、膀胱や腎臓内結石

 ⑥ 皮膚  :外耳炎、外部寄生虫寄生、皮膚糸状菌症、足底の皮膚炎

といった多岐に渡ります。

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写真は下顎の過長歯

 

 

 

  またウサギならではの特徴も、時として原因になり得ます。

 ・ 体に対する胃や腸の大きさがとても大きい

 ・ 常生歯 (一生涯、歯が伸び続ける)

 ・ 牧草や野菜などの左右への咀嚼運動は得意だが、厚く硬いペレットは上下の咀嚼運動であり、歯根の支えが弱い

 

 ウサギは食餌や環境の変化、痛みにとても敏感な生き物で、基礎疾患がなくても食欲低下に陥ることがあります。

 ウサギにとって食欲不振は、とても重大な病気です。

 早期の食欲改善がのちの経過において生死を分けるポイントにもなります。

 

 最近、食餌量便量が減ったと感じることはありませんか?