年末に近くなっていくにつれて肌寒くなってきました。
僕ら人間は冬でも自由に食べて、動くことができますが
その他の動物、特に野生に生きるものはそうはいきません

食料の確保、体温の維持は非常に難しくなり、特に、自ら体温を生み出すことの不得手な変温動物は外気温に影響され動けなくなってしまいます。
そこで越冬のために冬眠を行います。

ここでは家庭での冬眠の注意をカメを例に挙げて簡単に紹介したいとおもいます。

・まず、種類です。冬眠の必要のない種類もいますので注意しましょう。
リクガメなどで出生が年中暖かい地域のものは冬眠しません

・時期は日本では11月頃~3月頃。
冬眠限界期間は4ヶ月と言われているので注意しましょう。

・生後3ヶ月以内でなく、過去の越冬が保温飼育でない個体。

・食事は冬眠前2~3週間は冬眠中の腸内での腐敗を避けるため絶食がすすめられます。
寒くなるにつれて食事量も減っていきますのでそれに合わせましょう。

・場所は土の中か水の中。
水の中の方が状態の管理はしやすいです。
灰汁(アク)を抜いた落ち葉を敷き、カメが十分に浸かる水深を管理します。

土の中には自ら入りますので、柔らかく湿らせたものを用意します。
窒息の可能性があるので、時期がきたと考えて埋めないよう。

・温度は5℃前後が適温で、0℃以下にならないよう暗めの場所で管理します。

おおまかにはこのようになりますが、冬眠により亡くなるリスクもあるので
冬眠中に目が凹んだり、皮膚が荒れたり変色が見られる場合は保温飼育に切り替える
または病院に連れて行きましょう。

保温飼育で冬を越える場合は26℃以上を保つよう管理していきましょう。

獣医師:竹花潔