動物病院で働く私たちは、日々動物の治療や健康管理に携わっています。
では、動物が人の健康をサポートする治療法があることを
皆さんはご存じですか??

動物とふれあうと、なぜだか自然に心が和み、気分が落ち着く。。。
動物好きの皆さんなら、誰もがこんな経験したことがあるはず☆
そんな自然な気持ちを少しずつ高めていく事によって、
難しいとされている病気を治療する方法。
それが “アニマルセラピー”なのです!!  

≪種類≫
アニマルセラピーは主に2つの種類に分けられます。
 ① 動物介在活動(Animal Assisted Activity=AAA)
  対象者の身体的、精神的生活の質を向上させるための動機づけ、
  教育やレクリエーションのための機会を提供することを
  目的として実施されます。
  多くはボランティア活動として行われます。

 ② 動物介在療法(Animal Assisted Therapy=AAT)
  人の医療及び動物医療の専門家の協力によって実施、指導される医療行為で、
  対象者の回復等、治療においての目標が設定されます。
  専門知識が不可欠になります。 

≪効果≫
動物が人にもたらす効果には、大きく分けて次の3つが挙げられます。
 ① 生理的・身体的作用
  ・病気の回復
  ・血圧やコレステロールの低下

 ② 精神的作用
  ・自尊心、責任感などの肯定的感情の発達
  ・ストレスの緩和
  ・活動性の向上

 ③ 社会的作用
  ・話題提供、会話の促進
  ・団結力、協力への意識向上 

≪方法≫
アニマルセラピーには様々な方法がありますが、
ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
 ① 乗馬
  馬に乗ることで、神経障害を治す効果があります。
  馬の歩くリズムや振動が身体の筋肉や脳に刺激を与え、
  セラピー効果を得ることができます。

 ② イルカと泳ぐ
  水中に入りイルカと一緒に泳ぐことで、
  うつ病や自閉症などの精神疾患を治す効果があります。
  イルカは怪我をした他の動物をかばう習性があり、
  精神面から患者を元気づけてくれます。

 ③ ペットを飼う
  最も身近で簡単な方法です。
  毎日の安心できる空間で動物とふれあうことで、
  他では感じることのできない癒しを与えてくれます。
  また、動物の生命や思いやりを学ぶこともできます。

 

近年のペットブームは、現代のストレス社会において、人が本能的に
動物たちに“癒し”を求めていることの表れではないでしょうか。
動物とのふれあいで感じる精神的な安定感ややすらぎには、
病気の早期回復自殺者の減少、また子どものいじめ
一人暮らしの高齢者の孤独死を防止する効果があると実証されています。

 『動物好きに悪い人はいない』
という言葉もちゃんと理に適っているんですね♪♪

興味のある方は、病院スタッフまでお尋ねください☆