今回H30年6月末に関西地方にて複数回の地震が起こり、様々な被害と不幸な事故が起こりました。

自分自身、仕事してからこの規模の震災を経験したことはなかったので、勉強させられることも多かったです。

私は震災時とその数日は出勤で、診察をしていましたが地震の影響による診察が数多く寄せられました。

その中でも多かったのが猫ちゃんの落下の事故が多かったです。

 

地震にびっくりして空いていた小窓から出てしまうことによって、怪我をするケースが見られました。

また外に出てしまったまま見つからないというケースもあり、捜索願のポスターを掲示させて欲しいと飼主さんが来院されました。

動物は人間と比べ天災に対する危機感が非常に高いので、思わず行動してしまった結果がこういったことにつながったのでしょう。

 

過去の大震災でも、迷子札や狂犬病鑑札をつけたり、マイクロチップを入れたりしている犬や猫は90%以上飼主のもとに連絡がいっていますが、

身分を証明するものを持っていない子は、犬で0.5%、猫はほぼ0%の確率で見つからないことが多いと実例が上がっている記事をみました。

 

犬は狂犬病の接種が国により義務づけられているので、多くの子が鑑札を保有しているのですが、猫ちゃんはそれがないのと、

さらに首輪を激しく嫌がる子もいるので迷子札を付けることもできないことがあります。

 

そのような子にはマイクロチップを接種することで、上記のような不幸な生き別れが少なくなるので、今回のことでより有用性を自身が感じるようになりました。

 

今回のことで強く啓蒙していなかったマイクロチップの接種も、飼い主さんにより情報としてお伝えすることができればと思いこの場をお借りしてお伝えさせていただきました。

 

自分のペットのことを一番知っているのは飼主さんです。もし地震を含めた天災を想定したとき、うちの子はもしかしたら…と感じるのであればマイクロチップも一つの手段として御一考いただくのも良いかもしれません。

獣医師 竹花